被告側の事前準備
被告側の事前準備としては次のことが挙げられます。
訴状、期日呼出状(答弁書催告状付)の送達
裁判所は、被告に対し訴状副本および第1回口頭弁論期日呼出状を送達し(民訴法138条・139条)、答弁書の提出を求めます。被告の立場からすれば、ある日突然訴状と期日呼出状が送達されてくることになります。そして、第1回期日までの時間的余裕はせいぜい1ヶ月程度ですので、被告および被告代理人は原則としてこの第1回口頭弁論期日までに応訴の準備をしなければなりません。
被告側の事前準備
一.訴状および添付書類の検討まず訴状の内容および添付されている証拠を以下のポイントをもとによく検討します。
- ①原告は誰か、正当な当事者か
- ②相手(被告)となるべきなのは、本当に自分か
- ③請求金額はいくらか(訴えるべき裁判所は正しいか)
- ④どこの裁判所からの呼出か(訴えるべき裁判所の所在地は正しいか)
- ⑤請求原因として記載されている原告の言い分は身に覚えがあるか
(請求原因に対する認否) - ⑥仮に原告の言い分どおりだとすると請求している金額を支払えという結論になるか
(途中の計算過程などに整合性はあるか) - ⑦原告の言い分に対する反対主張はあるか
二.答弁書・準備書面の作成
上記検討の結果を踏まえて、言い分を記載した答弁書を作成します。答弁書には、本案前の答弁と本案の答弁とを分けて記載します。
(A)本案前の答弁
本案前の答弁としては、「請求金額からみて簡易裁判所の管轄ではない、あるいは土地管轄が違う」などの管轄違いの抗弁を提出することが考えられます。また、これに関連して移送の申立てをすることも考えられます。もっとも、移送の申立ては答弁書とは別に申立書を作成する例も多いです。
さらに、原告ないし被告は正当な権利者ではない(当事者適格がない)と主張することも考えられる。
(B)本案の答弁
本案の答弁としては、
- ①請求の趣旨に対する答弁を記載する
- ②訴状に記載された事実に対する認否
- ③抗弁事実を具体的に記載する
- ④立証を要する事由ごとに、当該事実に関連する事実で重要なものを記載する
- ⑤これらの各事実についての証拠を記載する
- ⑥立証を要する事由につき、重要な書証の写しを添付しなければならない
(C)答弁書・準備書面の提出・送付
答弁書、準備書面はこれに記載した事項について相手方が準備するのに必要な期間をおいて裁判所に提出しなければならず、相手方にも直送しなければなりません(民訴規則79条1項・83条1項)。相手方が準備するのに必要な期間とは、記載内容にもよりますが、少なくとも口頭弁論期日までに1週間程度の期間を置くのが相当であると言えます。
裁判所による期日外釈明、補正の促し
被告に対しても、答弁書、準備書面での主張を踏まえ、裁判所書記官を通じて電話、FAXなどにより釈明、補正を促されること、訴訟進行に関する参考事項の聴取が行われることがあります(民訴規則63条・56条・4条・47条・61条)。事務所概要 Office Info.
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