2.法定管轄 (法律の定めによる)
法定管轄 (法律の定めによる管轄)
民事訴訟法上に規定されている、訴えを提起する裁判所の所在地のことを法定管轄と呼びます。これらは原則として競合的に生じ、原告がその中から選択することになります。
①被告の居住地(民訴法4条)
被告の居住地には常に管轄が生じます。原告にとっては被告の居住地を選択することは被告の居住地まで赴くことになり必ずしも有利ではないので、他の管轄との比較検討が必要でしょう。
②義務履行地の裁判所(民訴法5条1項)
義務者が履行をすべき地も管轄地とされます。通常の債権の請求では、弁済は債権者の現時の住所ですることされており(民法484条)、商事債権についても債権者の現地の営業所、住所ですることとされている(商法516条)ため、原告の住所地が義務履行地となります。
訴訟の多くは、この義務履行地の裁判籍または後述する合意管轄により原告の訴え提起時の営業所所在地または住所地を管轄する裁判所に提起されています。
③手形小切手による金銭支払請求の裁判籍(民訴法5条2号)
決済場所である支払地も管轄地とされます。
④事務所、営業所を有する者に対する当該事務所などの営業に関する訴え(民訴法5条5号)
営業に関する権利であるから、当該事業所、営業所の所在地も管轄地とされます。
⑤不法行為に関する訴えの裁判籍(民訴法5条9号)
不法行為のあった地も管轄地とされます。
⑥不動産に関する訴えの裁判籍(民訴法5条12号)
不動産の所在地も管轄地とされます。
⑦登記登録に関する訴えの裁判籍(民訴法5条13号)
登記または登録すべき地も管轄地とされます。
⑧併合請求の裁判籍(民訴法7条)
1つの訴えで数個の請求をする場合に、どれか1つの請求について管轄があれば他の管轄のない請求についても管轄権が生じます。訴訟経済上、同一の裁判所で審理するのが適当と考えられたものです。
みなとみらい司法書士事務所
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